9to5macによると、MetaはInstagramのDMにおけるエンドツーエンド暗号化(E2EE)を2026年5月8日で廃止すると発表した。

理由として「利用者が非常に少なかった」ことが挙げられているが、実際にはこの機能は初期設定で有効化されておらず、ユーザーが手動でオンにする必要があった。そのため、多くのユーザーは存在自体を認識していなかった可能性がある。

E2EEは送受信者以外が内容を閲覧できない強力なプライバシー保護機能だが、Instagramでは標準機能として普及しなかったまま終了する形となる。さらに専門家からは、Metaが過去に「暗号化を標準化する」と掲げていた方針との矛盾も指摘されている。

また、2025年にはDM内のAI機能のやり取りが広告利用される可能性も示されており、暗号化廃止との関連性を疑う声も出ている。



今回の件で最も重要なのは、「使われなかったから廃止」というロジックの妥当性だと思う。

そもそもデフォルトで有効化されていない機能は、利用率が低くなるのは当然であり、それを理由に廃止するのは設計側の責任転嫁とも言える。特にE2EEのようなプライバシー機能は、ユーザーに選択を委ねるのではなく標準で提供してこそ意味がある。

さらに、広告やAI活用とのタイミングの一致を考えると、企業側のデータ活用戦略が優先された可能性も否定できない。

利便性と収益性の裏で、ユーザーの通信の秘匿性が後退している点は、今後のSNS選びにも影響を与えそうだ。